hotel初日

今日はアート・イン・トランジットの公開日。
2時ごろパレスサイドホテルに行く。

私の納める作品はペインティング一点と卓上三面鏡。
ペインティングは細胞の増殖するモチーフを描いた現代版花鳥画作品。
鏡の作品は白い仏壇みたいになっていて、開くと鏡に山水画や仏画のような構図で細胞の増殖するような有機形態のシルエットが描かれている。
扉には陰陽マークをピンクとオーロラのスワロフスキーを使ったデコ電の技法で装飾してある。
私の作品は個人的表出作業でありながら、東洋美術を現代の美術史や社会の中で捉えなおす作業でもある。

他の作家の部屋も面白い。
今回はいつもよりボリュームが豪華な感じ…。
平面の人は壁にかけるだけでその内世界を見せることになるけど、
それ以外の人の作品がこういう場とハマると面白いなと思った。
ホテルの部屋って日常と非日常、公共の場でもあるプライベートスペース。
陶器で日用品と動物が合体したオブジェを作る三木さんや、その場所の架空の物語を作る田中さんなんかは部屋自体が展示作品として機能していてとっても面白かった。逆にギャラリースペースでは見せ方が難しいんだろうな。

2階の特設カフェにて、見に来て下さった方とマッタリ。
同じく出品者のブブさんとお話しする。
彼女は性やジェンダーに関するパフォーマンス作品などで有名なお方。
私自身が描いているものは、実は非常に性的なものをテーマにしている。
そのことについては作品で伝える部分なので、普段コンセプトなどであまり触れることは無いけど、これは作品形態が変わっても永遠に変わらない部分。そんなわけでブブさんと作品世界のお話をしてみたかった。
私の学生時代の作品でニンフォマニア(女性の異常性欲のこと)というタイトルの作品があり、私は性欲とは生き物が存在する理由だと思っているのだけれど、それについて話すうちに、ブブさんは性欲と本能は別に存在するのではないか、行為と好意が実は別に存在することを肯定するというような話をされた。なるほど・・・。社会的な欲望と身体的な欲望のズレの話とも言える。私は人間はこれから先、別のあり方に進化していくのではないかと思っていて、それはたとえば雌雄同体だったりするのだけれど、そういう話も少しした。
なにか、共通するところが多々ありそうです。
そして、私自信がそれについてもう少し考える余地がありそう。そんなわけでまた日を改めて先駆者にお話をうかがうことにしたのでした。
楽しみです。

その後は、6月の法然院√rootsの作家で集まってミーティング。
偶然にもみんな以前にパレスサイド展参加者。
hajiさんとアイコちゃんが以前に作品を納めた部屋も、今回あわせて公開されている。
いつも本当に熱いこのメンバーでのミーティングですが、今日はあっさりと事務的な事項をいろいろと決定する。
芸術センター制作室の使用についてや、ワークショップの開催、ホームページ、イベント、助成金などについて。
来週また集まって具体的な作品プランを持ち寄ることにして今日は解散しました。

誕生日

どしゃぶり雨の中、パレスサイドホテルの搬入。

この企画はアーティストが一晩宿泊体験をして、それを基に作品を作るのだけど、この部屋は本当に居心地がよくてぬくぬくしてて、住みたくなる。
妄想も全開です。
収蔵作品の他に、ギャラリーの人のアドバイスで一時的に壁面にドローイングも加えることに決定。現地制作する。最近やっている作品シリーズで、紙を切って描く作品。線を描かないで紙を切り取って、抽象と具象の間・二次元と三次元の間に存在する空間を切り取るというやり方です。
私の非常に好きなリチャードタトルの作品で、壁にキャンバスを張っただけのやつがあるけど、それプラス、イリュージョンの問題って感じなのです。日本の美術品というのは西洋美術と違って、もともとそういう中間的な存在をしている側面がある。文様と絵画の境界線も西洋とは違ったありかたをしています。私はそれが面白いと思っているのです。

昨日は搬出の後、知り合いのディレクターの方にお借りしたデジタルカメラを返しに行ったのだけど、そこで思わぬ企画の話が2つほど持ち上がった。
以前から考えていた事といろいろとリンクする内容で、ものすごく楽しみ。
思いをめぐらせながら遠回りして帰ったら帰りに車をぶつけた。
一通と鉄骨のバカ。
なぜかいつも搬入前に事故る。
これを直したら今回いただいた制作費も消えるであろう。
日本の世間では、私のちっぽけな芸術よりも、カーコンビ二の塗装技術のほうが存在価値がずっと上だ。

しかしこれで厄払いが出来た。
明日は搬入だし、きっといい展覧会になるであろう。
愛少女ポリアンナばりにポジティヴシンキングです。
おかげで展示はわりと気に入った感じになりました。
ホテルの部屋で一人しずかに紙を切って、良い誕生日でした。

アート・イン・トランジット

京都パレスサイドホテルの 「アート・イン・トランジット」展。
いろんなアーティストがこのホテルに泊まり、作品を制作して納めてきたこの企画。
3月2日3日の1時から8時まで、私ほか6人の、今回設置分の作品の部屋を一般に公開していますので、ぜひ見にいらしてください。
今後、作品を見ることが出来るのは部屋に泊まった人だけ。
http://www.palacesidehotel.co.jp/japanese/fr-art-jp.html
次回の10月でホテルのコレクションが完結し最終回となるそうです。

そして明日は私の誕生日。
誕生日に搬入なんて縁起がいいね。

2日間だけの特設カフェも2Fにオープンします。
てづくりケーキがあるんだって。
わたしもお昼ごろはそこに居ます。


パレスサイドホテルは名前のとおり、御所の(西側の)真横。
烏丸丸太町交差点を北へすぐ

個展搬出

日曜は一ヶ月間の個展の最終日。
搬出しました。

友人が手伝ってくれた。
白ペンキをローラーで塗って壁に描いた絵を消していただく。
6時から初めて6時55分に終了。
初めて壁に描いた頃は、消えなかったらどうしようとびびったものですが、最近はどんどん手早くなってきてます。
壁に描くようになったのにはいろいろと理由がある。解りやすい効果としては、見る人が支持体の中に存在することになり、より二次元と三次元のギャップが際立つから。もともとは消すことに対しては深い意味を持たせてはいない。
今回は一晩乾かして、月曜にギャラリースタッフと2回目のペンキを塗って完全に消す予定。
ちなみに手伝ってくれた友人は文化財の保存修復の専門家。
そんな技術のある人に消させていいのだろうか。笑
手間ひまかけて残すことと一瞬で消すこと・・・どう思ったのかしらなど考えつつ。
残したい人がいたら残してもいいけど消すのはわりと気に入っている。何百年前の絵が残っている傍らで、わたしのあの絵は3週間だけこの世の中に存在していた事になる。そして頭の中にはまだ描かれていない絵がたくさんある。アウトプットしなければ存在しない。
その場を体験した人の中にだけ残る。アートって本当はいつもそんなものだ。
終わったあと、voiceの向いに最近出来たお店で
お礼にとんかつをご馳走する。
あそこのとんかつおいしいです。行列が出来てたよ。

個展のレビュー記事が日経新聞に掲載されました。
書いてくださった方とはお会いしたことがないのだけど、一番見せたかった新作の部分を取り上げてくれていて、意図を的確に書いて下さっていた。
記事を読んで、ちゃんと見てくれている人っているんだなと嬉しく思った。
http://www.nikkei.co.jp/kansai/culture/31670.html

そんな感じで企画展が終わってひと段落。
ああ、オラファー・エリアソンを見に東京に行きたいなぁ…。
しかし、そんな暇も無く明後日はまたホテル展の搬入です。