でけた

今日は家でガラス作品の試作をして、
午後から芸術センターに行き襖制作。
夏枝ちゃんと愛子ちゃんも来る。
夏枝ちゃんは織り機に糸を張っている。気の遠くなるような作業。
夜、コーディネーターの山本さんが来て、予算のミーティング。
その後、今日も閉館の22時まで作業する。

今日やっと16枚の紙が貼れた。
かれこれ半月も毎日下地作業...。もう嫌だー!
でもでけた。よかった。
これでもめちゃくちゃに省いてるんだけど。
本当の上等な襖みたいに下張りからちゃんとやったら数十倍時間がかかるであろう。でも、私の場合は素材にこだわる事が創造の一番の目的ではないから省きます。でも、いつか打ちなおしできるようには考えて貼りました。

掛け軸や襖絵などの伝統的なフォーマットを否定して額縁に入れるようになり、額縁がまた乗り越えられてフォーマットが無くなり、その無くなったものが形式化してまたそれを伝統的なフォーマットに入れて否定する。しかし私たちはもはや形式が信じられるすべてでは無いことは知っている。
という否定の否定なので非常にやっていることがややこしい。

襖は4枚づつ一組の縦長パネルの組み合わせになります。
この状態でコンポジションを考えるのが非常に楽しい。
脳内に3Dキャドが立ち起ってフレキシブルに動きます。

さて、今日からは、「作る作業」から「創る作業」に、
脳システムを切り替えて行きますよ。
ここからがやっと本業。

ゴールデンウィーク

ゴールデンウィークに突入しました。世間は。
私はあまり関係ないですが行く先々が混んでるので困ります。

先週は制作のための様々な用事でほとんど制作が進まなかった。
本末転倒ですね。
雑誌からの取材に、撮影に、チラシ作りに、材料の交渉に問屋に行ったり、画材屋に相談に行ったり…。そしてアルバイト。
むむむ・・・。

今日はBSでロック誕生50年という番組をやっていた。
ディープパープルとかツエッペリンのエフェクトのかかったlive映像がかっこよかった。サイケデリックってイギリスで照明のショーをやるクラブとともに発展したって紹介していた。…そうか。
私はどっちかと言うとフラワームーブメント系の音楽が好きで、キングクリムゾンとかプログレになるとおっさんくさくて好きじゃなかったんだけど。今聞いて見るとよいかもしれないな。
しばしサイケデリックの定義について考える。
その後サイケデリックロックとトランス(テクノ)とシュールレアリズムの共通点について考える。
時代によって表出形態は違うけれど、人間の脳のあの感じについて。
人間は社会的にあの感じが好きになる時期があるな。
戦争と幸福と無力感かな。







フンデルトワッさー

今日は講師の仕事で参加者を引き連れて鑑賞ツアー。

京都国立近代美術館にフンデルトヴァッサー展を見に行く。
出発前に、用意した作品集を見せながらみんなに軽くわっさーの説明をする。
オーストリア・ウィーン生まれ。文明社会への批判。自然との調和。環境問題への取り組み。などなど。うずまき絵画から建築へ。
2000年没。生きてたら78歳。

はねうさぎに立ち寄る。みんな興味深く見ていた。
自然と自分から質問したりして。面白い作品だとリアクションがいいな。

次に美術館へ。
今回のわっさー展は絵画が少なくて版画作品やポスターが多かった。
その代わり大型プロジェクトの建築模型がいくつも。
ワッサーハウスや温泉ホテルや舞州のごみ焼却場など。
みんな興奮して見ていた。

ビデオが面白かった。
裸でカビ宣言をしちゃったときの様子など。笑
割と共感する。
「部屋の中にカビが生えたら喜ばないといけない。部屋の中に生き物がいることになるから。」
「直線はつまらない。人間の頭を悪くする。」とも言い切っていた。
その言い切り具合は意味は違うけど「斜めの家に住まないと人間はダメになる」と言っていた荒川修作を思い出す。
ひとりよがりの思い込みは、時に神になる。
芸術家って笑える。
ウィーンの人はあんな建物を建てさせてセンスがいいなぁと思っていたら、ビデオの中でわっさーがウイーン人の普通を好むところや保守的さについてぶつぶつ文句を言っていた。その対比が新しい創造を生むとも。京都も同じだな。

仕事帰りに事務所で焼酎をもらったので、
芸センに置きに行く。
ついでにまた襖の穴あけ。やっと終わった。

最寄駅からの帰り、自転車に乗ろうとすると鍵が無い。
驚いたことに自転車の鍵を芸センにおいて、芸センの鍵を持って帰ってしまいました。
つかれたみたい。

類は友を呼ぶ

明日は仕事で知的障害のある人のための美術鑑賞ツアーをやるので、今日はコースの下見をする。
「美術館とカフェ」というアート系余暇活動の企画で、展覧会の内容やテーマはもちろんだけど、来るみなさんにとっては「カフェ」の部分も余暇活動の大きな魅力なので、どこにするかが重要。
そんなわけでスィーツチェック。
下見と言いながら京都市美術館の近くのちいさなカフェでケーキを食べる。
予想外にでかいシフォンケーキがやってくる。
うむ。ここはなかなかよいね。

明日行こうと思ってたけど、せっかくなので向かいの「ギャラリーはねうさぎ」を覗く。
河合晋平さんという作家の個展。
以前から作品は知っていて、すごく好き。
架空の生命体の生態系を鮮やかな樹脂で作る作品は、新たに進化していた。
偶然、先月個展をした神戸のストリートギャラリーのオーナー窪田さんが来ておられてびっくり。(窪田さん自身も作家で来月ストリートギャラリーで展示されるそうです。)
作家さんもおられて、はじめてお話をする。
今回はバターロールに樹脂をかけて芋虫みたいな架空の生き物を作っておられる。
私も増殖する細胞とか生き物を描いているけど、こちらはリアルな立体になっている。
素敵…。ほ、欲しい…。
カエルの生態の話や、パンや野菜などを見ているとそれ自体が違う生き物のような妄想が膨らんで愛情がわいてくるというような話で盛り上がる。
そこへ、作家の宮川さんが登場。
焼成というキーワードでパンと陶器で現代美術の作品を作る人。陶器がパンでパンが陶器になっている。
お二人パンの話で盛り上がられる。
そして3人とも以前窪田さんに声をかけられストリートギャラリーで個展をしたことが解る。
パン・生物・ミニマル、そしてフェチ…。
変態…。(失礼。自分も含めてね。)
世の中にはいろんな事を考えている変態が、いや作家が居るもんだなぁと改めて思った。笑
非常に楽しかったです。

そのあと芸センにいって制作。
今日も引き手の穴あけでした。
明日はフンデルトワッサーに行ってきます。
ワッサーとパンの生き物見たらみんな何て言うかな☆

インド

午前中、家で仕事して午後から芸センへ。

今日は制作室に作家の山本太郎くんが訪ねて来る。
名古屋の展覧会のフライヤーデザインの件で打ち合わせのため。
ある程度プランが決まり、一息ついてお茶を飲む。
√roots展の話になり、企画者である作家の呉夏枝ちゃんがルーツ展に至った経緯の説明をする。わたしのなかの日本的なるもの。
そういえば「何で太郎君っていつも着物着てんの?」といまさらながら根本的な疑問を(笑)聞いてみる。日本文化をテーマとしている作家のポリシーというのも知っているし、本当に好きでないとそこまで出来ないなというのも分かっているつもりだったけど、なんでこの人はそこまで日本人でありたいのかとフト思って。
そうしたところ驚きの話が!
ニッポン画のルーツがスゥェーデンとインドだったとは。
あらためてすごく納得した。
本当に自分にとって大事なことって言うのはみんなあまり言葉では言わないもんだ。私もそうです。

太郎君が帰ったあと、昨日の作業の続き。
あやかってUKインポートのトランスのコンピレーションCD「GOA HEAD」を聞きながら作業する。ゴアっていうのはインドの地名でヒッピーとレイヴの聖地です。
襖の下地にトリマーで、引き手をつけるための穴を開ける。
バイーン。と、ものすごい音。
こういう作業は好き。すっとする。
私は本来絵描きなので(予算の都合上やっている)大工仕事はめちゃくちゃなのですが、ホントの日本の職人さんってのはすごいもんですね。
木の中に見えないように釘を組んでいったり、木が湿度で収縮する向きなんかも計算して作るんだもんな。
アメリカに住んでたとき家のつくりがいい加減なのに驚いた。いいマンションでも壁と建具の間に平気で隙間があいてたりする。建物全体は日本よりもずっとでかくて立派だけど、細かいところは本当に気にしないみたい。
それに比べると日本人の細やかさって奇特とも言える。

ところで、引き手といってもいろいろある。
昔のものは凝ったデザインがたくさんあって、とても素敵。
ウサギの形やひょうたんの形。桂離宮の月の字型は有名。
金工以外にも七宝焼きに陶製の絵柄入りものなどもある。
すばらしく洒落ている。
今は無くなりつつある文化。
今回、本当は引き手もオリジナルで作りたいなぁ。
アイディアはたくさんあるんだけど。
だれか財力のある将軍が注文してくれないかな〜。

写真は今日の様子。
やっと襖っぽくなってきた。うれしい。
早く絵を描きたい。



愛が芽生える

今日も夕方芸センに行く。
ああ〜嫌だ!嫌だ〜!と思っていた木を切る作業もひとまずおわり。
昨日まで私がやっていた作業はどうやら余計なことだったみたい…。

今日は前から欲しかったトリマーという工具を買った。
それを使ってふすま下地に引き手用の穴を開ける。
ためしに一枚開けてみると、わりといけそう。
もう少し大きさを考えてから続きをやろう。

縁のカスを削ったりしているうちにだんだん下地板に愛着がでてきた。
昨日まであんなに嫌だったのに、かわいくてしょうがなくなってきた。笑
おお〜よしよしと思いながら並べる。

前田コーヒーにて遅い晩御飯を食べる。
かつてのあり方をチェックするために城と御殿の古本を見ているとき、
今回の襖の作品に関して「あの感じ」が到来した。
ピカー☆
制作室に戻ってスケッチする。

山楽の襖絵の引き手の位置を見ていて、引き手の位置と構図の関係が絶妙なのに気づく。
そしてやっぱり襖絵って開いていくところも意識して構成され、描かれている。建築の図面と比べて見てみると、隣の部屋とのつながりや、何に使う部屋かという空間演出効果、視線と動線と構図、などなどの関係が絡まりあって作られている。
それは襖絵の醍醐味だと思うのだ。
シンプルかつ多様。そんなありかた他にはないよ。
日本人って偉いな。

帰りに本屋による。少ししかない美術書のコーナーの隣に、漫画のコーナーの本棚が何列も続く。
ブラックジャックにドラゴンボールにナニワ金融道にベルサイユのバラに鋼の錬金術師に課長島耕作に…。
フト、ここにあるのって全部、現実じゃなくて誰かが徹底して作りこんだ空想なんだ。
と思ったらなんだか立ちくらみがした。
みんな膨大な量の空想に影響されて生きている。それって...

と、考えながらまた帰る。

日々準備

0418fusuma

午後制作室へ行く。
しばらく日々下地づくりがつづきます。
写真は制作室の様子。襖だらけ。
なくしたと思っていたカメラが出てきたので写真が取れるようになりました。

今日も嫌いな単純作業に悲しくなる。
何か新しいことを思いついたり、何も無い所から形にして作るのはすごく好きなのだけど、もう在るものを繰り返しなぞる作業をすることがすごく苦手。
乾き待ちに好きな本を読んで紛らす。
21世紀のジェンダー論/池内靖子
「日本画」内と外のあいだで・シンポジウム 転位する「日本画」記録集
シュガシュガルーン5巻/安野モヨコ
奇想の系譜/辻惟雄
の4冊を読みくらべ。
気分が良くなり、ついブックカバーの裏にドローイングなどしてしまう。
はやく下地をやらねば。でも嫌だ。テスト勉強を思い出す。
でも今日は12枚できた。
まだこれから引き手の穴を開けないと...。
今週で終わりにして来週は紙を貼ろう。

20時、コーディネーターの山本さんが来る。
ファイルをもとに学生のときからこれまでの作品について話をした。

我ながら、けっこう昔から気になっていることが同じなのに改めて驚いた。
性と生と死、浮遊感、空間(絵画の中の空間のゆらぎ、支持体の表面の空間、見る人と作品の間の関係性の空間)など。
それを表現する作品形態はより進化しているけど。
今回一緒に出品するパラモデルも浮遊感に惹かれるというような話をしていた。
なぜ私たちはその感じが気になるのかな。
イメージと現実空間の間に浮遊感(トランス)って言うのはあって、
単純な絵画論とは別に、何か社会的な現実に対する反動からもそこへ惹かれるのかな。それって…
などと考えながら帰る。

毒ガスにやられる

今日も芸センの制作室で制作。

ふすまの下地を作る。
かまちと言う木を切って枠に貼り付ける。
きっちり合わせて切って貼り付ける単純作業を繰り返す。
こういう作業すごく苦手…。
描いてるより下準備のほうが長いとすごく
ブルーになる。

バーンと思いついたらその時にガッと描きたい。
描きたい感じはどんどん表われるのに、紙やパネルを用意するのに(それらを買うお金を用意するのも含めて)何十倍も時間がかかるのがすごく嫌。
その時間に流れていったイメージはたくさんあると思う。
壁はもう下地ができてるからすごくいい。
でも今回は作品を残すことを考えているので丁寧にやる。

途中でガンタッカーのホチキスがなくなって、
備品室へ探しに行く。やっぱりないのでかわりにお願いしてクランプを借りる。
今日は4枚分しかできなかった…。

もうひとつ、アクリル作品の技法を試す。
プレキシグラスをこれまではレーザーカットの外注に出していたのだけれど、アクリル熱カッターを手にいれたので、それで自分で切ってみる。うまくいけば自分で作れるかも!
半田ごて型の熱カッターをあてると、ぬるぬるとビニールが溶けて切れる。
バリがでるけどカッターで仕上げるとわりときれい。
練習したら線もきれいに出てうまくいくかもなぁ。
と、思ったのだけど…だんだん気分が悪くなってきた。
アクリルが溶ける時に変なにおいの煙が出る。それを吸ってたら気持ち悪くなってきた…。オエップ。うう…毒…?
NYで注文してたチャイナタウンのプラスティック屋の匂いがする。あそこはすごく安かったけど、噂で移民の人を使い捨てで雇ってるって言ってたっけ…。
これを何十時間もやるのは無理ぽ…。がく。

今日は散々でした。