Oasis

10月、愛知県長久手にある大学病院にてコミッションワークの作品が設置完了しました。来年春にオープンです。
新しく建て替えられる建物で、吹き抜けのエントランスホール全体に鏡の作品を構成する事となりました。
 
現実の病院の空間に、オアシスに訪れる水辺の鳥達が羽ばたくイメージがレイヤーとなって現れます。
鏡によって描かれるイメージは、エントランスに広がりを与え、シンボルとなると共に、視線を下から上へと誘導します。
建築の垂直のラインが印象的な上部の大空間に視線をめぐらせてゆく絵作りを試みました。鳥の群れは、中央入り口の壁面から飛び立ち、エントランスホールを一周して3階まで続く吹き抜けへつながり、2階の中央受付へと展開しています。
病院の敷地には大きな池があるのですが、長久手はもともとあちこちに原野や池が点在する湿地帯で、そのような場所に生息する野鳥を描きました。

池のほとりのオアシスという、この病院のテーマそのままに、何がしかのストレスをもって病院を訪れる人が、イマジネーションあふれる空間でリラックスした時を過ごし、再び希望の明日へ飛び立っていけるようなイメージを重ね合わせています。
私も、子供の頃は体が弱くてよく病院のお世話になっていました。毎日、長い点滴で白い壁や天井を見つめる時間は大変つらいものでした。病院のような場所こそもっと人の心に働きかけるアートやデザインの力が必要であると思います。
こちらの病院は、壁面のみならず照明まで色が変わったり華やかに工夫して設計されていて、小児科には動物の楽しい壁画も展開されていました。新しい素敵な空間はきっと人の気持ちに何かをもたらすと思います。

空間は鏡により広がり、反転し、見る者を絵画の世界へと取り込みます。
イマジネーションの中のオアシスと、現実の病院の建築空間が一体となります。

本件のコーディネートは株式会社orieさん。高所作業や石の壁面など大変難しい設置作業でしたが、いつも作品のために的確なサポートありがとうございます。写真はorieのSさんに作業中にモデルになって頂きました。











病院の前に広がる美しい池。
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